秋田弁護士会所属会員の殺害事件に関する会長声明

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2010年12月08日

秋田弁護士会所属会員の殺害事件に関する会長声明

 2010年(平成22年)11月4日午前4時05分頃、秋田弁護士会所属の津谷裕貴弁護士が、同人の自宅を訪れた男から、その上半身を刃物で刺されて死亡するという痛ましい事件が発生した。

 報道によれば、現行犯逮捕された犯人は、津谷裕貴弁護士が受任していた離婚事件の相手方であり、津谷裕貴弁護士を恨んでいたということである。そうであるとすれば、これは暴力により弁護士の正当な業務遂行を妨害しようとするものであり、法治国家においては断じて許されるものではない。

 このように、弁護士の正当な業務遂行を暴力を用いて妨害し、自らの主張を実現しようとする手法は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする我々弁護士の業務に対する重大な挑戦である。

 本年6月にも、横浜弁護士会所属の弁護士が、業務に関連して殺害される事件が発生しており、今回、再び弁護士が暴力によって命を奪われたことは痛恨の極みである。

 当会は、津谷裕貴弁護士のご冥福を祈り、ご遺族に対して心から哀悼の意を表するとともに、暴力による弁護士業務の妨害に対し、毅然と対処し、決して臆することなく、基本的人権の擁護と社会正義の実現のために全力で職務を遂行する決意であることをここに声明する。


2010年12月8日
三重弁護士会
会長 出口 崇